海外卸売事業Non-Japan Wholesaling

海外卸売事業の現状

グローカリゼーションの推進と新たな価値の創造

当社は1899年の海外進出以来、文化や商習慣の異なるさまざまな国と地域で粘り強くビジネスを継続し、販売網を構築してきました。近年では、海外の戦略市場におけるM&Aの実施により、各地の有力な紙卸商をグループ会社に加え、世界をつなぐグループのネットワークを拡充しています。また、米国、英国、アイルランド、豪州、ニュージーランド、インド、香港、シンガポール、マレーシアでは、在庫・配送機能を備えた紙商を各地で経営し、現地に根差したビジネスを展開するなどグローカリゼーションを推進、世界最強の紙流通企業を目指して挑戦を続けています。
2022年度は引き続き世界的に紙の需給がタイトであり、米国、英国、豪州、ニュージーランドなど主要拠点において紙の価格上昇の継続が追い風となり、大幅な増益となりました。これは単なるトレーディングにとどまらず、現地に根差した紙卸売事業として在庫・加工・配送という機能を発揮できたことが非常に大きな要因です。
「既存プラットフォームの強化と安定した収益体制の構築」という中期経営計画2023の基本方針に対しては、引き続き、補完的M&Aを通じた高付加価値製品および成長製品の取り扱い拡大に向けた取り組みを進めていきます。
2022年度には英国・豪州・ニュージーランド・シンガポールにおいて、フィルム・パッケージ・サイン&ディスプレイ・熱転写リボン加工事業のM&Aを実行し、新たにアイルランドへの進出も果たしました。今後も、先進国でのグラフィック用紙の需要減に対応した事業領域の拡大を、M&Aも活用して実現していきます。
当社グループは築き上げてきた強み、すなわちグローバルネットワークを最大限に活用し、ノウハウや情報、商材を全世界のグループで共有・連携するとともに、合理化をいっそう推進することで、この難局を乗り越え、あるべき姿の一つに掲げている「世界最強の紙流通企業」の実現に向けた取り組みを継続していきます。

世界各地域における取り組み

アジアAsia

長年にわたるアジア地区での事業活動を活かし、域内11か国における各拠点が、国境を超えたサプライヤーとユーザーとの間の橋渡しの役割を果たしています。

オセアニアOceania

Ball & Doggett及びBJ Ballの2社が軸となり、紙・板紙や関連商品の安定供給に貢献しています。

北米・中南米North America,
Central and South
America

OVOL USA を中心に、欧州・アジアをメインとして当社グローバルネットワークを活用した輸出入を展開しています。

欧州Europe

ドイツ、イギリス、フランスなどの先進国にて、印刷用紙から特殊紙まで幅広いレンジで、現地での需要に沿った販売活動を展開しています。